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 ごあいさつ 

網の上

星マリナ

 このサイトを始めて、早くも2年が経ちました。 これまで「ごあいさつ」を一度も更新せずにきてしまったので、この辺でもう一度ごあいさつさせていただきたいと思います。

 若い頃は自分の人生を生きるのに忙しく、星新一という作家についてあまり深く考えたことがありませんでした。 けれど、近年は父の作品の英訳、公式サイトの開設、著作権管理会社・星ライブラリ設立と、「星新一の娘」として生きる時間が圧倒的に増えました。 昔は、「父・親一が、『星新一』という名前で本を出している」というような少し距離のあるイメージでしたが、最近は「父・星新一の本名は親一」という感覚に変わり、不思議な想いです。

 さて、ウェブサイトというものは雑誌や本と違って間違いをあとから訂正できるという点が素晴らしく、また情報を多くの人に迅速に伝えられるので便利だということは、私が言うまでもないことです。 でも、しばらく更新しないでいるとすぐに鮮度が落ちるという現実に、(罪悪感+義務感+脱力感)÷3的感情を抱く瞬間もありますね。 こうして、世界中で毎日膨大な量の情報がインターネットに載せられ、これ、最後はどうなるんでしょうね。何かオチが待っているのだろうか……。

 と、突然ここで宣伝なのですが、現在のインターネット社会(のようなもの)について父が想像した未来は「声の網」(角川文庫)に書かれています。 角川文庫に収められたのは1985年なのですが、実はこの作品は1969年に「リクルート」誌に連載されたものなのです。

 まだ家庭用コンピューターなどというものはなく、プッシュホンが発売されたばかりという時代に、なぜこんなことを考えることができたのか。それは身内でもわかりません。 未来人と交信していたわけではないですよ。 もっとも、タイムマシンに乗って未来へ行き、同じ時間に戻ってきていたのだったら家族は気がつかないわけですが。

 「声の網」は、新井素子さんが「一番好きな星作品」に挙げてくださったこともあり、東野圭吾さんが「今月の角川文庫編集長」のときに推薦してくださったこともあるので、私も自信を持ってお勧めします。 おもしろいです! (宣伝おわり)

 というわけで、これからも時間の許す限りがんばってサイトの更新をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 最後になりましたが、昨年はNHKの「星新一ショートショート」が国際エミー賞を受賞し、大変うれしい年となりました。 関係者のみなさま、どうもありがとうございました。 また、初の星新一展を開催してくださった世田谷文学館のみなさま、お疲れ様でした。
 日々お世話になり、父を応援してくださっている大勢のみなさまに、深く感謝しております。


2010年7月16日
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